2008/12/17

水平型中性子反射率計@J-PARC


以前にもご紹介したとおり、J-PARCの中性子反射率計という装置建設に携わっております。
そのJ-PARCですが、12/23より供用が開始されまして、中性子反射率計もついに本格的な測定を開始いたしました(写真は測定の様子)。
ビームは3日間で、中性子ビームの出力も当初の予定の1/5でしたが、各種アライメントを行うと共に、無事初データを測定することに成功しました。
また、これまでKEKでは観測できなかった試料の測定にも成功しています。
私もこの実験に3日間立ち会いましたが、予想以上の高性能化に驚くことがしばしばでした。
これからも、より高度な測定を行えるよう様々な改良を加えていく予定ですし、これを用いた面白い実験もそろそろ考え始めています。
う~ん、今後が楽しみですね。

最後に、本格的な建設開始からわずか数ヶ月でここまでこぎ着けたというのは、まさに装置責任者である鳥飼准教授の努力のたまものだと思います。
私も(微力ながら)これに携わってきましたが、本当に頭が下がります。
来年も色々な仕事が目白押しですが、少しでもサポートできるようがんばって行かなきゃ!
そう心に誓いながら(多分)今年最後の更新を終えたいと思います。

それではみなさん良いお年を。

stopped-flow実験@SPring8


12/10,11とSPring8へ実験に行ってきました。今回は、京都大学薬学部の中野准教授との共同研究で、Stopped-flowセルを用いた時分割のX線小角散乱実験を行いました。これまで、リン脂質を用いた実験をメインに行ってきましたが、これでいよいよタンパク質デビュー(?)を果たしたことになります。試料が貴重ということもあり、これまでの実験より色々と気を遣いますが、より実際の生体に近い現象を取り扱うわけですから、当然と言えば当然かもしれません。まだ本格的なデータ解析をしてませんが、うまくいってるといいなぁ。

全然関係ないですが、今回の実験で今年の科研費は使い切ってしまいました。残り3ヶ月、慎ましやかに生きていこうと思います。