2008/04/19

SPring8出張

4/17,18は、京都大学時代の関係者5名でSPring8へ実験に行ってきました。SPring8とは放射光というすごく強い光を使って実験できる施設で、かなり大がかりな施設(おそらく年間100億円規模のランニングコスト)のため、研究者や企業が共同で使いましょう、という体制で運営されています。山奥にあるためアクセスするのがすごく大変なんですが、数年前に山陽道からSPring8の近くまで行ける高速道路が開通してます。すごい。ちなみに、カレー毒物混入事件のヒ素を同定したので有名です。 

さて、このSPring8には様々な実験ステーションがあって、今回はBL40B2(写真参考)というX線小角散乱が使えるステーションで実験してきました(ヒ素とは別の装置です)。BL40B2はこれまでもたびたび利用させてもらってる(学生時代から数えて…もう7,8年!!)ので勝手はわかってますが、今回は真空に引くためのチューブ(写真奥)の窓が破れる、というトラブルが2回も発生。真空関係のトラブルは、下手するとケガにつながりかねない上に、空気が漏れる音とかでものすごい音がするため、うるさいわひやひやするわでちょっと大変でした。とはいえ、実験自体は順調でしたし、いくつかおもしろそうなデータもとれたので今後の展開が楽しみです。
ただ、こういう共同利用施設の実験って、限られた時間(今回は丸1日)の中で色々な実験をしなくてはいけないのでフルタイムで実験することになります。一応シフトを組んだりして負担が減るように調節はしますが、「1日ならまぁいいか」って感じで実験のキーメンバーは半徹夜で実験することもしばしばです。僕も今回はいくつか実験させてもらったのでずっと起きていたのですが、4時ぐらいに応援部隊がやってきた頃からKO。がんばって起きようとするんだけど耐えきれずいつの間にか寝てる、ってパターンを数時間繰り返してしまいました。不覚。

最後にどうでも良い話題を一つ。
SPring8に限らず、大学や研究所の売店は色々なスペシャルグッズを取り扱っていますが、今回の注目の品は"SPring8メジャー"です。なぜメジャーかといいますと、放射光施設は巨大な円形のリングになっているので、これをぜんまいみたになっているメジャーの収納部分に見立てているのだと思います。こういう「ならでは」感があるお土産ってなかなか無いのですっかり気に入ってしまい、思わず買ってしまいました。うちの研究所ももう少しひねったグッズを売り出して欲しいなぁ。

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